講演資料
特別講演のプレゼンテーション
坂井 俊哉, 株式会社IHI
機械学習とディープラーニング
自動運転とADAS開発
広がるモデルベースデザイン
坂井 俊哉, 株式会社IHI
古川 和樹, 株式会社堀場製作所
ロボティクスと自律システム
パワーエレクトロニクス
ポスター発表
ライトニングトーク(外部リンク)
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世界を救う科学者やエンジニアたちの挑戦
Richard Rovner, MathWorks
未曽有のCOVID-19パンデミックに対し、世界中の科学者やエンジニアがその問題解決に取り組んできた。未知の敵に対し、検知から緩和、治療に至るまで、彼らは人々を助けるためデジタルトランスフォーメーションの中で急速な革新を行い、そしてその多くの部分にMATLAB®やSimulink®を必須のツールとして活用してきた。 本講演では、この戦いを通して変革をもたらしたプロジェクトや驚くべきアプリケーションに焦点を当て、第一線の研究者やエンジニアが行った課題の克服と、より良い未来へ進むための取り組みにおいて、MATLABとSimulinkが果たした役割を紹介する。
MATLABを用いた企画段階におけるRDE開発環境の構築とその活用
大久保 泰宏, 株式会社いすゞ中央研究所
実路での排ガス試験(RDE)に対応したエンジン開発を行うためにMATLAB®を用い欧州のRDE法規要件を満足する走行パターンをランダムに自動生成するツールを開発した。このツールで生成された複数のパターンを車両統合シミュレーション環境を使ってバーチャル走行することで排出ガス規制への適合が困難となる走行パターンを見出すことが可能となり、商品開発の企画段階においてワーストケースを想定したデバイスや制御開発が可能となった。
無線通信機における非線形補償のためのディープラーニング適用
山下 青, 三菱電機株式会社
無線通信機では、アナログ回路の特性(周波数特性や非線形性)により、信号品質が劣化する。特に、伝送速度の高速化に向けて無線信号が広帯域化した場合、信号品質の劣化はより大きくなる。これに対し、アナログ回路の特性を補償して信号品質を向上できる歪み補償技術が用いられる。近年は、ニューラルネットワークを用いた歪み補償技術が注目されている。本講演では、ニューラルネットワークを用いた歪み補償技術の開発において、MATLAB®のDeep Learning Toolbox™を活用した事例などを紹介する。
MBDでのAI活用法:シミュレーションと実装
福本 拓司, MathWorks
近年、AI技術は様々な産業での実課題解決に向けた適用が進んでおり、時系列シミュレーションでも、実データから数式表現が難しい非線形特性のモデル化、Reduced Order Model(ROM)による高速化を目的に、機械学習・ディープラーニングが利用されている。本講演では、エンジンモデルを題材に、機械学習・ディープラーニングを含むMBDワークフローを紹介する。
深層学習・GANによる治療効果予測と放射線治療支援ツール開発
河原 大輔, 広島大学
がん治療ではComputed Tomography(CT)などの画像検査、遺伝子、血液検査など様々なデータを取得した上で診断、治療法が決定される。多くの患者から取得したこれらのビッグデータの活用は重要なトピックスであり、まず治療前に得られた検査データを人工知能で学習させることにより治療予後や治療による副作用を予測する試みが行われている。本講演では画像情報を指定した領域のみで学習することで学習効率が向上することを紹介するとともに、近年注目が集まっている、画像生成アプローチである敵対的生成ネットワーク(GAN)の医療への応用と、GANの技術を使用し、臓器の領域をセグメントすることに活用した試みも合わせて紹介する。
“ぶつからないクルマ?” スバルが生んだアイサイトの秘密
樋渡 穣, 株式会社SUBARU
スバルは黎明期から、“技術は人のためにある”の思想に基づき自ら高い安全性能を目指してきた。脈々と受け継がれる安全思想は、そもそも“ぶつからない”ことを目指した、スバル独自の運転支援システム“アイサイト”の実現に繋がった。今回はアイサイトの30年の開発の歴史と、この先の自動運転技術について解説する。
ミリ波レーダー/センサの研究開発 -車載からバイタルセンシング
黒田 淳, 京セラ株式会社
電磁波を用いた探知、観測センサとしてのレーダーは、1930年代の黎明期から、現代、車載の先進運転支援システム(ADAS)を支えるミリ波レーダーに至るまで、軍需、学術から民需に至るまで広く使用され、発展してきた。ミリ波を利用したセンサは、従来のレーダーとしての使い方だけではなく、物標の剛体運動や微細振動の検知に起因した、マイクロドップラーの観測を行うことにより、人間や動物のバイタル情報や、一般的な物体の振動の集録を行うことが可能であるため、さらなるアプリケーションへの利用が期待される。本講演では、MATLAB®を、ミリ波センサ/レーダーの研究開発にどのように利用してきたかも含めて、著者らの活動の概要を報告するものである。
自動運転/ADAS開発向けMATLAB/Simulink最新情報
大塚 慶太郎, MathWorks
MATLAB®とSimulink®は複雑化する自動運転/ADASシステムの開発におけるワークフロー全般に広くご活用いただけるよう、統合開発環境として進化を続けています。アルゴリズムを検討するための環境として機能を拡充するだけではなく、検証用仮想環境の作成・連携やコード生成・実装に関する機能まで、近年多くの機能が追加されています。本講演では、最新のリリースで追加された機能や改善点を中心に、自動運転/ADAS開発に関連した新機能をご紹介します。
RoadRunnerによる自動運転/ADAS向け3Dシーン作成とシミュレーシ
町田 和也, MathWorks
仮想空間による自動運転/ADASのシミュレーションを行うためには3Dシーンの準備が必要である。RoadRunnerは「より現実に近い」道路シーン作成をインタラクティブに行うことができるエディタであり、作成したシーンはMATLAB®/Simulink®やCARLAなど、様々な運転シミュレーション環境にエクスポートが可能だ。本講演では3Dシーンの作成方法と活用方法について紹介する。
国内航空機業界初! MBD技術コンソーシアムの紹介と今後の展望
増子 洋一郎, 三菱重工業株式会社
坂井 俊哉, 株式会社IHI
2020年3月、航空機開発におけるMBDの普及および技術力向上を目的に、航空機関連メーカー横断のMATLAB®/Simulink®ユーザによる技術コンソーシアム(Model-Based Aviation Development Consortium【MBAC】)を発足した。国内の航空機開発現場ではMBD手法を適用した開発の実績は乏しく、海外メーカーとの技術力の差が大きくなる一方である。そこで国内メーカーの知恵と技術を結集し、世界市場において競争力のあるMBDプロセスおよび開発環境の構築を早期に実現すべく活動している。本セッションではコンソーシアムの発足から現在までの歩みについて紹介する。
事業推進のための技術基盤再構築を可能にするMBD
中川 誠, グローリー株式会社
グローリー株式会社は通貨処理機のパイオニアとして新製品の開発に力を注いできた。市場環境は大きく変化しており、これまでにない新しい価値をいかに早く提供できるかという競争の時代に突入している。こうした中、持続可能な事業運営の基盤づくりを掲げ、事業を推進していくためには、製品に関わる抜本的なコスト削減と開発期間の短縮が必要となっている。その解決策としてモデルベースデザインを導入し、技術基盤構築の検討を行った活動を紹介する。
小型合成開口レーダ衛星の姿勢制御系の開発と検証
シュミット・ニコラ, Synspective Inc.
弊社は去年の12月に一号機の小型合成開口レーダ(SAR)衛星「Strix-Alpha」の打ち上げに成功し、その衛星を運用しながら2号機「Strix-Beta」の開発を進めている。限られている時間の中で、高精度と高信頼性が要求されている姿勢制御系の開発をMATLAB/Simulinkで行っている。アルゴリズムの開発と機能の単体テストから、システムレベルのシミュレーションと実機用のコード生成までをMATLAB環境内で行うことで、クリティカルな機能の動作の保証や、開発時間の短縮などの様々なメリットが得られている。本講演では、姿勢制御系におけるMATLAB環境の活用を紹介する。
シャシダイナモメータ用自動運転システムの制御系開発
齋藤 崇志, 株式会社堀場製作所
古川 和樹, 株式会社堀場製作所
近年、自動車業界を中心にMBDアプローチによる開発の効率化が盛んにおこなわれている。株式会社堀場製作所では、MBDのV字プロセスの検証フェーズを支える分析・計測機器を含む様々な試験システム・ソリューションを開発・提供している。自動車開発の検証フェーズでは、ドライバー特性に依らず排ガス・燃費値を規格内に収める必要があり、様々なドライバー特性による評価に工期を要する点が課題である。今回、この課題の解決に向けて、自動運転システムの制御系を新たに開発した。開発過程において、制御系と車両の応答を模したモデルをMATLAB®/Simulink®上でシミュレーション検討することで、期間を短縮することができた。本講演では、この開発事例について紹介する。
システムレベルからのモデルベースデザインによる機能安全規格対応
大越 亮二/袁 帥, MathWorks
複数の専門分野にまたがるアプローチと手段を検討するシステムズエンジニアリングでは、システムレベルの要求を元に、適切なコンポーネントへの分解と要求配分およびシステムアーキテクチャのトレードオフ検討や要求との検証が行われます。また、機能安全のソフトウェア開発は、システム要求から割り当てられたソフトウェアへの要求を用い、規格に沿って行われる必要があります。本講演の前半は、システムズエンジニアリングのさまざまな検討におけるMATLAB、Simulinkプラットフォームの活用方法を、後半では事前認証されたMBDワークフローやSimulink Code Inspector™を用いた効率的な機能安全開発手法をご紹介します。
MATLAB・Simulink 最新情報
山本 順久, MathWorks
R2020bから導入されたMATLAB®およびSimulink®の主な新機能・改善点について紹介します。プログラム/モデルの開発速度向上に役立つプログラミング、モデリング、シミュレーション、グラフ作成、テスト関連の機能拡張について取り上げます。また、他プログラミング言語との連携やチーム開発関連機能についても紹介します。
ディープラーニング・3Dシミュレーションを用いたAIロボット制御の遠隔教育
張山 昌論, 東北大学
東北大学工学部電気・情報系ではMATLABを活用し授業「ロボット知能システム」を提供している。MATLABは環境構築が容易であり、さらに数式処理、行列計算、軌道計画、制御、画像処理、AI、3Dシミュレーションなどロボットの情報処理に必要な多彩な処理がツールボックスとして提供されている。そのため、教員は、総合的かつ体験的に学習するための教材を作成しやすく、また、学生は本質的な処理内容の理解に集中することができた。さらに、MATLABのこのような特長は遠隔授業でも有効であり、3次元シミュレーション環境を活用することにより、ディープラーニングによるライントレースロボットの演習を実機レスで個々の学生が行うことができた。本講演では、実際の授業の事例を元にMATLABがどのように学生の理解や育成につながったかを紹介する。
Lidar点群処理と自律移動システムへの統合
草野 駿一, MathWorks
Lidarは、自動運転や自律移動ロボット、そしてUAVなどで活用が進んでおり、周辺物体の検出やSLAMなどにおいて重要な役割を果たしています。 本講演では、MATLAB®/Simulink®を活用したLidar点群処理アルゴリズム開発、それらの自律移動システムへの適用・統合について様々なアプリケーション例とともに解説します。
アナログ・ディジタル混載回路およびシステムの開発におけるMATLAB/Simulinkの活用
石黒 仁揮, 慶応義塾大学
IoTやセンサーネットワークの実現において、ディジタルの仮想空間(Cyber space)とアナログの実世界(Phyiscal space)を接続する、アナログ・デジタル混載回路やシステムの重要性が増してきている。代表的な回路であるAD変換器などのデータコンバータにおいても、その性能向上のためのディジタル補正技術など、回路のみならず信号処理技術の適用が必須となってきており、開発の複雑性が増してきている。本講演では、アナログ・ディジタル混載回路およびシステムの開発において、MATLAB/Simulinkを用いて設計の効率化を図った事例を紹介する。
東海大学ソーラーカープロジェクトにおけるMATLAB開発事例
佐川 耕平, 東海大学
東海大学では、持続可能な循環型社会の実現を目指し、1991年より太陽光で発電した電力で走行するソーラーカーの開発を行ってきた。近年は、開発した車両の性能評価の場として、2年ごとにAustraliaで開催される世界最高峰のソーラーカー大会「Bridgestone World Solar Challenge」に出場している。この大会は、北のDarwinから南のAdelaideまでの約3,000㎞を太陽光からのエネルギーのみで走破する壮大な競技である。本プロジェクトでは、電気系のシステム開発や、走行時の発電を含む電力シミュレーションのほか、大会時における戦略構築や運航支援などの幅広い領域においてMATLABを活用している。本講演ではこれらの開発事例について紹介する。
VPPを実現するエネルギーマネジメントシステムのモデルベース開発
大堀 彰大, 株式会社ダイヘン
昨今の電力需給のひっ迫や脱炭素社会実現に向けた再生可能エネルギーの更なる普及を目的に、従来の大規模発電所による一括集中型のエネルギー供給システムが見直され、需要家側のエネルギーリソースを有効活用させる仕組みづくりが進んでいる。この仕組みは、分散型のエネルギーリソースをあたかも一つの発電所のように機能させることより、「仮想発電所:バーチャルパワープラント(VPP)」と呼ぶ。ダイヘンでは、VPPを実現させるエネルギーマネジメントシステムの開発にあたり、MATLAB®/Simulink®を活用したモデルベース開発を採用している。本講演では、開発したエネルギーマネジメントシステムである"Synergy Link"とモデルベース開発の取り組みについて紹介する。
Simscape Electricalを用いた直流マイクログリッドの解析
喜久里 浩之, 国立研究開発法人産業技術総合研究所
脱炭素社会の実現に向けて、電力システムでは再生可能エネルギー電源や蓄電池、電気自動車等の分散電源の導入が進んでいる。現在の電力システムが交流電力を扱っているのに対し、その多くが直流電源である分散電源の特徴に着目し、それらを直流システムとして統合することで、エネルギー効率の向上や運用のシンプル化を目指した直流マイクログリッド(DCMG)が注目されている。本講演では、Simscape Electrical™を用いたDCMGの解析用のシミュレーションモデルを紹介する。また、シミュレーションモデルを用いたDCMGの解析事例として、平常時の電圧制御手法や、事故時の保護手法の検討について紹介する。
LiDARや画像による農業・林業分野での3Dデータ解析
板倉 健太, 東京大学
農業や林業の分野では、手動による計測など多大な労力を要する作業が多く、高度なリモートセンシングによる効率化が望まれる。レーザースキャナ(LiDAR)や画像データから、SLAMや写真測量(SfM-MVS)の手法をもとに3Dデータを取得し、深層学習や点群処理・画像処理を用いて解析する。林業分野への応用として、 LiDARから樹木の自動検出及び、幹直径、高さなどを自動的に出力する例を発表する。さらに、都市などの樹木以外の構造物が多い場所でも対応可能な、深層学習や機械学習と組み合わせた事例も紹介する。最後にドローンによる計測自動化の取り組みについても触れる。
宇宙機開発を支える情報・計算工学技術
宇宙航空研究開発機構(JAXA)・石濱 直樹
本講演では、宇宙機システム等の設計開発の効率化や信頼性向上を実現することを⽬的に、急速に進歩するコンピュータに⽀えられてその重要性を増し続けている情報・計算⼯学技術の活⽤、特にモデルベース技術を⽤いた設計・検証の我々の取り組みの⼀部を具体的な事例とともに紹介する。
車載用モータの熱設計に関するMATLAB/Simscapeの適用事例
"世界的な自動車の電動化需要により、多様な出力帯や冷却システムを持つxEVが市場に投入されている。
インバータおよびモータは、冷却性能によって出力性能が決まるため、設計の上流段階での熱成立性を検証しておくことが重要である。特にモータでは、冷却方法が空冷、水冷、油冷と多岐に渡るため、異なる冷却方法にも対応できる熱設計手法の確立が必須である。
本講演では、水冷モータを対象とした熱設計へのMATLAB®/Simscape™適用事例について紹介する。"